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商標 (ブランド名の保護)

ハードルが高い!?色の商標

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食品業界初の色彩商標登録

2019年、缶コーヒーのUCCは、「UCC ミルクコーヒー」に使用している茶白赤色の色彩商標として出願。4年ががりで登録されました。食品業界において色彩商標登録は初となります。

 

 

 

 

2015年、新しいタイプの商標法が改訂され、音、ホログラム、動き、位置そして色彩のみといったこれまで商標として登録し保護することができなかった商標について登録をすることができるようになりましたが、2021年3月の時点で、色彩商標登録にかんしては、7年たった今も権利化されているには、たった8件です。
たとえば、トンボ鉛筆の消しゴムやセブンイレブンの店舗看板です。

両社は法改正日2015年4月1日に出願し、同年8月に拒絶理由通知書が発行され、以降複数回にわたる応答を繰り返し、約2年かかって登録に至りました。
これは色商標の敷居が高いことを示しており、今回のケースは長年にわたり統一感をもったブランディング戦略が認められた事例です。ただし、今回認められた商標は単一色の色商標ではありません。単一色の色商標は、ティファニーの「ティファニーブルー」やアメリカのUPSの「UPSブラウン」が登録事例としてありますが、世界においてもまだ登録事例は少ないです。

色彩商標とは

「色彩のみからなる商標」とは、単色又は複数の色彩の組合せのみからなる商標(これまでの図形等に色彩が付されたものではない商標)であって、輪郭なく使用できるもののことです。
例えば、商品の包装紙や広告用の看板等の色彩を付する対象物によって形状を変えて使用する色彩が考えられます。
(下図は、単色及び複数の色彩の組合せの例)

また、「色彩のみからなる商標」には、商品等の特定の位置に色彩を付すものも含まれます。
(下図は、「ゴルフクラブ用バッグのベルトの部分を赤色とする例」)

色彩商標の審査基準は、

「出願された色彩商標が、その商品・サービス分野において、他の色彩商標に対して十分な識別力を持ち、さらにその色づかいがそのブランドを十分に同定させる力をもっているかを判断すること」
とし、なかなかハードルが高いことがうかがえます。
元来色彩というものは、人に与えるある一定のイメージがあるものです。たとえば、食べ物であれば、暖色が多く、あまり青や緑といった寒色は使われない。涼しさをイメージする物であれば青系が使用されるなど。
よって、同じ業界であれば似通ったイメージカラーになってしまうのではないでしょうか。
と同時に色は人に強いイメージをもたらしますから、色彩商標として権利化されれば、ブランディングには最強とも言えます。

位置商標としてトライしてみる

「色商標」は使用による識別力の立証方法や色彩を商標としていかに使用していくかがポイントになりますが、登録査定までの長い道のりが予測されます。
そのため、「色商標」の出願はあきらめ、「位置商標」を出願するケースも出てきています。
位置商標とは

「商標に係る標章(文字,図形,記号若しくは立体的形状若しくはこれらの結合又はこれらと色彩との結合に限る。)を付する位置が特定される商標」(商標法施行規則4条の 6)


「包丁の柄の中央部分の周縁に図形を付した例」と「ゴルフクラブ用バッグの側面下部に図形を付した例」

これは、色を使う位置を指定することで、ほかの商標と区別しやすくなり、色商標よりは難易度が低くなると言われています。登録事例を見ると分かり易いです。

 

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